大島紬の龍郷(たつごう)柄はその昔、江戸末期に薩摩藩から「奄美大島を一番良く表現した大島紬を献上せよ」との命が下り、図案師が月夜に庭を眺めていた時に、一匹の金ハブが月の光で背模様をキラキラと輝かせながら青々とした蘇鉄の葉に乗り移ろうとしたその一瞬の神秘的な美しさを図案化したことから始まっているのだとか。
ハブの背模様と蘇鉄の葉を図案化し、さらにそこに奄美大島の美しい自然の風土を抽象的に加えて泥染め大島紬を作り続けた。
1907年頃に、泥染めの大島紬が作られていた村の名前から「龍郷柄」と名付けられた。
今でも熟練した織手しか作る事の出来ない貴重なものとなっている。
由来